成長を実感できる。技術と人を育てるコスモリサーチで働く意味。2022年新入社員インタビュー。

無線通信機や信号処理機器の開発を手掛けるコスモリサーチ。社員20名ほどの企業ながら、2021年度実績で売上10億円。社員一人あたり5000万円超を売り上げる高付加価値企業である。その秘密は攻めの開発であり、社員一人ひとりにチャレンジできる環境があるという。2022年に入社したばかりの若手エンジニアにその魅力を聞いた。

坂田 晟大(さかた あきひろ)写真向かって右

所属:システム開発グループ

横浜国立大学大学院出身 (電子情報工学専攻)。2020年に半導体製造装置メーカーに入社し、2年間研究開発職に従事。2022年4月にコスモリサーチ株式会社に転職し、現在は画像信号処理エンジンの設計・開発に携わる。

中西 慶樹(なかにし けいじゅ)写真向かって左

所属:システム開発グループ 東北大学大学院工学研究科出身(電子工学専攻)。2022年にコスモリサーチ株式会社に新卒入社。入社後はソフトウエア無線機の次世代機の開発に従事。OJTのなかで、ICの性能評価や、CADを用いた回路基板設計、HDLを用いたFPGA開発に携わり今に至る

コスモリサーチには「良い循環」がある

Q:学生時代の研究内容や就職活動について教えてください。

坂田:学生時代は電子情報工学を専攻し、微小な半導体レーザーを使ってバイオマーカー(病気の目印となるタンパク質)を見つけ、病気の早期発見に役立つセンサーを開発する研究を行っていました。実際に手を動かして、小さなレーザーを製作していましたね。

就職活動では、規模の大きすぎない会社がいいなと考えていました。コスモリサーチの説明会にも参加しており、社長自ら「人材育成に力を入れている」と話していたことが印象に残っています。人を大切にしている会社だと感じましたね。

ただ、新卒では研究室で学んだ分野と近い会社に行きたいと考えていたので、当時は半導体製造装置のメーカーに入社しました。前職では研究開発職に従事していましたが、業務内容が度々変わってしまうため、得られるスキルや経験のレベルがいつも中途半端でした。また装置に関わるソフトは外注で製作するため、自身の技術力を高めることができず、転職を考えるようになりました。その後コスモリサーチの求人を見つけ、「あの会社だ」と。転職活動ではソフト開発に携われることを軸にしていたので、ここなら技術力が身につき成長できそうだと感じ、入社を決めました。

中西:私の専攻は電子工学で、体に慣性センサーをつけて計測した動きを分析し、リハビリテーションに生かす研究をしていました。就職活動では、将来性があって成長できる場所で働きたいと考え、生活に必要不可欠な半導体の業界を中心にみていましたね。

就職活動中にコスモリサーチの採用ページを見ると、「前向きな失敗は成功の糧」「会社は社員のキャリアに責任がある」「技術者だけでなくビジネスパーソンになろう」という社長からのメッセージがありました。失敗を恐れずにチャレンジできる環境があり、自分の成長に責任を持ってくれそうなこと、ビジネスパーソンと技術者両方の視点を持って主体的に働けそうなことが魅力でしたね。選考で社員の方々と話して説得力も感じたので、入社を決めました。

もともと「良い循環」がある会社で働きたいと思っていたんです。コスモリサーチにはそれがあると感じます。良好な人間関係のなかで安心して働き、「通信」という今後も必要不可欠とされる分野で成長していける。そして、積極的な先行投資で技術を次へつなげていく。こうした良い循環のなかで新しい技術を身につけられるのが素晴らしいですね。

疑問や興味、関心に向き合ってもらえる環境

Q:入社後に担当されている業務の内容に、学生時代の学びをどのように役立てていますか?

坂田:入社してからは、出荷試験で製品に異常がないかを検査し、不具合報告があった製品の原因の追求・分析を行う業務を担当していました。現在は、不具合のある製品が意図したとおりに動くよう、FPGAと呼ばれる集積回路のコーディング作業に携わっています。

基本的には一人で作業にあたり、不明点があれば周りに相談しながら進めています。学生時代とはまったく異なる分野ですが、理系の研究室時代に培われたPDCA的な考え方は今も生かされていますね。

中西:当社で長年作ってきたソフトウエア無線機の次世代機の開発に携わっています。ICの性能評価や、CADを用いた回路基板の設計、次世代機で用いるICとのSPI通信制御のFPGA設計に携わり、現在は次世代機の電源設計を行っています。

加えて、「誤り訂正」を行うためのBCH符号化器、復号化器も作っています。誤り訂正とは、デジタルデータの送受信の際に、情報が消えるなどの形で発生した誤りを検出し、訂正する技術のこと。入社して3カ月ですが、いろいろなことに携わることができ充実しています。

学生時代に学んだコンピューターの「0か1か」という二進数的な考え方や、信号処理やフーリエ変換、三角関数などの基礎的な知識がないと今よりずっと苦労していたと思います。学生時代に身につけていてよかったと思いますね。

Q:実際に働いてみて、入社前と印象の変化はありましたか?

坂田:周りの先輩を見ていると、設計から製造、お客さまのアフターサポートまで一貫して携わっています。いろいろな業務に携わりたいと考えていたので、想像どおりだと感じています。

中西:私が中〜小規模の会社を志望したのは幅広い業務に当たれると思ったからですが、一方で人間関係の面でうまくやっていけるかなど、少し心配な部分もあったんです。

入社してみると、ささいなことでも質問をすればすぐに教えてもらえました。新たな興味がわいたときは「やってみたい」と伝えてやらせてもらえたこともあります。疑問や興味関心にしっかり向き合ってもらえるので、ありがたい環境ですね。

Q:少人数の企業ならではの良いところが多くあったのですね。必要な知識はどう身につけていますか?

中西:業務に必要な知識は、学生時代の知識をもとにOJTを通して身につけます。セミナーに参加し、回路図の作成方法やライブラリ化などの基礎知識を学ぶこともありました。また、上司が用意してくれた題材に対してプログラムを書き、レビューをもらうこともありますね。

坂田:社内ライブラリーの存在がとてもありがたいですね。自分で買うには負担が大きい専門書も、希望があれば購入してもらえるので助かっています。 中西:加えて、先輩が「この本読んだら分かりやすくなるんじゃない?」と情報共有してくれることも。知識を深め、技術を高めようとする雰囲気が社内にありますね。それが、売り上げはもちろん社員全員のキャリアにつながるんだろうと感じます。

Q:現在の仕事の楽しいところや、やりがいを感じる瞬間を教えてください。

坂田:日々新しいことを覚え、自己成長を実感できるのが楽しいですね。入社後担当したFPGAの回路設計は初めての経験でしたが、徐々に読めるようになってきているのにやりがいを感じます。

それから、VHDL(デジタル回路設計用の、ハードウェア記述言語の一種)をデバッグするとき、電圧の波形で成功したかどうかが分かるんです。「ああ、本当に直った!」と思える瞬間が気持ちいいですね(笑)。

中西:私が楽しいと感じた瞬間は、設計したFPGAが思った通りに動いてくれた瞬間です。担当業務で、SPI通信制御用のFPGA設計を行いました。SPI通信とは、Serial Peripheral Interfaceの略称で、マイクロコントローラやFPGAとその周辺ICの間でよく使用される通信様式の1つです。この業務ではSPI通信の対象となるICのデータシートを読んで仕様を理解し、それを仕様書に落とし込む、作成した仕様書を元にFPGAを設計するという工程が必要となります。そしてこの工程のどこか一部にでもミスがあるとSPI通信は行えません。設計したFPGAを実際に動かしてみると思った通りに動いてくれなくて…..。デバッグを繰り返してSPI通信を行えた時は達成感がありました。

今後はより複雑で難しい設計に関わることになると思いますが、それを動かせたときの感動は今以上だろうなと想像しています。早く作ってみたいですね。

Q:これから先の目標や挑戦したいことはありますか?

坂田:直近の目標は、今携わっている製品の全体を理解することですね。先輩たちも理解に3年ほどかかったそうで、本当に複雑なんです。なるべく早く理解して、数年に一度リリースされる製品の新バージョンの設計・開発に貢献したいです。

いずれは技術一本で食っていけるエンジニアになって、自分の技術で世の中の役に立ちたいと思っています。

中西:直近の目標は、エンジニアとして一つのプロジェクトを任せてもらい、成功へ導くこと。成長をまず社内に還元し、いずれは社会の発展に貢献したいと思っています。最終的には、一流の技術とビジネス的な広い視点をあわせもち、自分から積極的な提案ができるエンジニアになりたいですね。

真摯に仕事へ向き合い、社員が刺激し合える環境

Q:コスモリサーチではどんな人が活躍していますか?

中西:知識が豊富で、技術力もマネジメント力もある人が活躍しています。私の上司も、常に複数プロジェクトをかけ持ちしながら、入社したばかりの私を気にかけて指導してくれています。

何を聞いても的確に答えてくれるので、どうすればこんなふうになれるのだろうと驚くほどです。私もどんどん新しいものをインプットしていこうと刺激をもらっています。

坂田:誠実で、目的意識がある人が多いなと入社してすぐに感じました。モチベーションが高く後輩の面倒見のよい人も多いですね。少人数の会社なので、皆さん目標に応じて自らやりたい仕事を提案しながら活躍していますよ。

Q:これからどのような人と一緒に働きたいかお聞かせください。

坂田:仕事に対して熱意のある人と働きたいです。当社では若手やベテラン関係なく手を挙げればやりたいことに挑戦できるので、やる気がある人にとっては居心地のよい環境だと思います。 中西:最新情報に対するアンテナの感度が高い人と一緒に働きたいですね。また、自ら提案していくとチャンスが舞い込んでくる環境なので、目的意識を持つことが大切。お互いに刺激し合いながら成長していける方をお待ちしています。

編集後記

若手ながらさまざまな業務を任せられ、実務を通してできることが増えていく充実感が伝わってきた。社員約20名のコスモリサーチには、一人ひとりが重要な人材として経験を積みながら、活躍し、成長できる環境がある。「0→1の段階を担当したい」「ビジネス全体を見通したい」と考える人にとって理想的な環境だろう。

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